utawaview ver.0.8 説明書


概要

utawaviewは指定したwavファイルの波形、スペクトル、パワー、F0を表示したり再生したりするソフトウェアです。 主にUTAUと連携し、UTAUの合成結果を目視確認することを想定しています。

主な機能

wavファイル監視の動作原理

utawaviewは監視対象wavファイルの更新日付を定期的にチェックします。そして前回チェック時の日時より新しい日付だった場合はwavファイルが更新されたものとみなし、wavファイルを再読み込みして再描画します。


スクリーンショット

utawaview

メニュー

utawaviewの窓上部にある各メニューについて以下にまとめます。

utawaview-menu

ファイル

メニュー名 内 容
最近使ったファイルを開く 以前開いたことのあるwavファイルを選べます。
最近使った親フォルダを開く 以前開いたことのあるwavファイルの親フォルダを選べます。
初期化ファイルを指定して読みこむ 以前保存していた初期化ファイルを読みこむ。
現在の設定を初期化ファイルに保存 現在の設定を初期化ファイルに保存します。
終了 終了します。

表示

メニュー名 内容
横軸の拡大 UTAU画面と同じ縮尺 起動中のUTAU画面を解析し、横軸が同じ縮尺になるよう調整します。
" 常にwav全体を表示する どんな長さのwavファイルでも一画面に全体表示されるよう調整します。
" 1倍(wav全体を表示する) どんな長さのwavファイルでも一画面に全体表示されるよう調整します。
" 10倍 10倍に拡大。
" 50倍 50倍に拡大。
" 100倍 100倍に拡大。
" 拡大率最大 拡大率を最大にします。
" 波形拡大率の数値指定 拡大率を数値で指定します。
時間軸 秒単位 時間軸の単位を秒単位にします。
" 小節単位 時間軸の単位を小節単位にします。(デフォルト)
" 時間軸の詳細設定 BPMなど、時間軸について細かく設定します。
波形を表示 波形表示のON/OFFを切り替えます。
スペクトルを表示 スペクトル表示のON/OFFを切り替えます。
パワーを表示 パワー(音量)表示のON/OFFを切り替えます。
F0を表示 F0(音高)表示のON/OFFを切り替えます。
常に最前面表示 窓を常に最前面に表示するかどうかを切り替えます。
画面を透過する 窓の透過率を指定します。

オプション

メニュー名 内容
選択範囲のグリッド 全音符 範囲指定再生の範囲を選択する際のグリッド幅を全音符単位にします。
" 2分音符 グリッド幅を2分音符単位にします。
" 4分音符 グリッド幅を4分音符単位にします。
" 2拍3連符 グリッド幅を2拍3連符単位にします。
" 8分音符 グリッド幅を8分音符単位にします。
" 1拍3連符 グリッド幅を1拍3連符単位にします。
" 16分音符 グリッド幅を16分音符単位にします。
" 半拍3連符 グリッド幅を半拍3連符単位にします。
" 32分音符 グリッド幅を32分音符単位にします。
" スナップしない グリッド幅を1ピクセル単位にします。
wav更新間隔の設定 wavファイルの更新をチェックする間隔を秒単位で変更します。
オーディオI/O設定 音を再生する際のデバイスを変更します。
詳細設定 各種パラメータ等を設定します。

ヘルプ

メニュー名 内容
バージョン バージョンを表示します。
公式ページを開く http://freett.com/nwp8861/soft/utawaview/ を開きます。
公式ページ(配布場所)を開く http://sourceforge.jp/users/nwp8861/pf/utawaview/files/ を開きます。

ツールアイコン

アイコン名 内容
再生/停止ボタン
utawaview-menu
wavを冒頭から再生/停止します。
拡大/縮小ボタン
utawaview-menu
波形を拡大/縮小します。
リロードボタン
utawaview-menu
wavファイルの日付が更新されたかどうかを手動でチェックします。更新されていた場合は波形を再読み込みして表示内容を更新します。
UTAU呼び出しボタン
utawaview-menu
(左クリックすると)
UTAUが未起動であれば起動し、起動中であれば前面に表示させます。
(右クリックすると)
あらかじめ設定済みの外部波形エディタ(AudacityやSoundEngineなど)を起動して監視対象wavファイルを開きます。
時刻の表示部分
utawaview-menu
監視対象wavファイルの更新日付を表示します。utawaviewが監視対象wavファイルの更新を検出した場合、この日付を書き換えます。書き換わった瞬間は赤字に変わります。
監視間隔の秒数表示部分utawaview-menu wavファイルの更新をチェックする間隔を秒単位で変更します。

右クリックメニュー

メニュー名 内容
横軸の拡大 UTAU画面と同じ縮尺 起動中のUTAU画面を解析し、横軸が同じ縮尺になるよう調整します。
" 常にwav全体を表示する どんな長さのwavファイルでも一画面に全体表示されるよう調整します。
" 1倍(wav全体を表示する) どんな長さのwavファイルでも一画面に全体表示されるよう調整します。
" 10倍 10倍に拡大。
" 50倍 50倍に拡大。
" 100倍 100倍に拡大。
" 拡大率最大 拡大率を最大にします。
" 波形拡大率の数値指定 拡大率を数値で指定します。
選択範囲のグリッド 全音符 範囲指定再生で用いるボックスを作成する際のグリッド幅を全音符単位にします。
" 2分音符 グリッド幅を2分音符単位にします。
" 4分音符 グリッド幅を4分音符単位にします。
" 2拍3連符 グリッド幅を2拍3連符単位にします。
" 8分音符 グリッド幅を8分音符単位にします。
" 1拍3連符 グリッド幅を1拍3連符単位にします。
" 16分音符 グリッド幅を16分音符単位にします。
" 半拍3連符 グリッド幅を半拍3連符単位にします。
" 32分音符 グリッド幅を32分音符単位にします。
" スナップしない グリッド幅を1ピクセル単位にします。
選択範囲の全削除 範囲指定再生で用いるボックスを一括削除します。
表示/非表示 波形を表示 波形表示のON/OFFを切り替えます。
" スペクトルを表示 スペクトル表示のON/OFFを切り替えます。
" パワーを表示 パワー(音量)表示のON/OFFを切り替えます。
" F0を表示 F0(音高)表示のON/OFFを切り替えます。
詳細設定 各パネルの色や各パラメータ等を設定します。

マウス操作

場所 操作 内容
時間軸左隅の「Bar」または「Sec.」と書かれた欄 左クリック 時間軸の単位を切り替えます。「Bar」のときは小節単位、「Sec.」のときは秒単位です。
" 右クリック 時間軸の詳細設定を開きます。
「テンポ」で曲のBPMを指定します。
「オフセット」でwavファイルの表示位置を右にずらします。
時間軸 左クリック クリックした所から末尾まで再生します。
" 右クリック
波形やスペクトル等のパネル ホイールスクロール 波形を左右にスクロールします。
" Ctrl+ホイールスクロール パネルを横方向に拡大縮小します。
" Ctrl+Shift+ホイールスクロール パネルの縦幅を変更します。
パネル境界 ドラッグ パネルの縦幅を変更します。

※ その他の操作として、パネル上で範囲指定再生の領域作成、再生、異動、領域削除ができます。詳細は後述の「範囲指定再生について」を参照して下さい。


キー操作(ショートカット)

キー 内容
スペース、Ctrl+p、5 冒頭から再生/再生停止
右矢印、6、l、d 波形画面を右へスクロール
左矢印、4、h、a 波形画面を左へスクロール
Ctrl+r、F5 wavファイルの更新チェック(手動)
q、w 波形画面を左端へスクロール
U(大文字) UTAU画面をキャプチャして同じ縮尺になるよう設定します。
F11 波形縮小
F12 波形拡大
Alt+F4 終了

範囲指定再生について

utawaviewでは以下の再生があります。

  1. wavを冒頭から再生(再生ボタンをクリック、スペースキーなど)
  2. wavをある場所から末尾まで再生(時間軸をクリック)
  3. 範囲を指定して再生

ここでは3.の範囲指定再生について説明します。

範囲指定再生のやり方

範囲指定再生は以下の手順で行います。

  1. パネル上でドラッグして、再生する範囲を指定したボックスを作成。
  2. ボックスを左クリックして再生。

ボックスは何個でも作れます。各ボックスに対して行える操作は以下のとおりです。

操作 内容
左クリック ボックスの左端から右端まで再生します。
右クリック ボックスを削除します。
ボックス境界をドラッグ ボックスの大きさを変更します。
ボックス内をドラッグ ボックスを移動します。

また、右クリックメニューで以下のことを行えます。

メニュー 内容
選択範囲のグリッド 全音符 範囲指定再生で用いるボックスを作成する際のグリッド幅を全音符単位にします。
" 2分音符 グリッド幅を2分音符単位にします。
" 4分音符 グリッド幅を4分音符単位にします。
" 2拍3連符 グリッド幅を2拍3連符単位にします。
" 8分音符 グリッド幅を8分音符単位にします。
" 1拍3連符 グリッド幅を1拍3連符単位にします。
" 16分音符 グリッド幅を16分音符単位にします。
" 半拍3連符 グリッド幅を半拍3連符単位にします。
" 32分音符 グリッド幅を32分音符単位にします。
" スナップしない グリッド幅を1ピクセル単位にします。
選択範囲の全削除 範囲指定再生で用いるボックスを一括削除します。

詳細設定について

右クリックメニューで詳細設定を選ぶと以下の窓が現れます。

詳細設定スクリーンショット

各項目の概要を以下にまとめます。

大項目 項目名 内容
波形 波形の色 波形の色を指定します。
" 縦軸最大値 波形の最大値を指定します。UTAUのwavファイルは通常最大値=32768ですので、通常は32768にすると良いでしょう。また囁き声など小声のwavファイルでは振幅が小さく波形の起伏が見えづらい場合があります。そんな場合は0にすると良いでしょう。値が0のとき、utawaviewは監視対象wavファイルに含まれる最大/最小値を調べて縦軸を自動縮尺します。
スペクトル スペクトルの色 スペクトルの色を、白黒濃淡、カラー1、カラー2から選びます。
" 最高周波数 スペクトルを解析する際の最高周波数(縦軸上限値)を指定します。単位はHzです。
" 明るさ スペクトルの明るさを指定します。
" コントラスト スペクトルのコントラストを指定します。
" FFT長 FFT計算を行う際のサンプル数を指定します。値を大きくすると周波数成分を細やかに求めることができます。その一方時間の変化に対して鈍くなります。値を小さくすれば逆の効果をもたらします。
" 窓長 FFT計算を行う前に波形にかける窓の長さを指定します。窓の長さがFFT長より長い場合、FFT長と同じ値に強制変更します。通常はFFT長=窓長が良いと思います。
" プリエンファシス 人の声には、低周波成分が大きく高周波成分が小さいという特徴があります。そこでFFT計算を行う前に波形の高域成分を強調します。0が強調無しです。デフォルト値は0.97です。
" 窓の種類 窓の形を選びます。選択肢はハミング、ハニング、バートレット、ブラックマン、矩形(窓かけなし)です。
パワー パワー曲線の色 パワーの色を指定します。
" パワー抽出間隔 何秒ごとにパワー値を計算するかを指定します。
" プリエンファシス パワーを求める前に波形の高域成分を強調します。0が強調無しです。デフォルト値は0.97です。
" 窓長 パワーを求める際に現在位置を中心として何秒の範囲から計算するかを指定します。
" 窓の種類 窓の形を選びます。選択肢はハミング、ハニング、バートレット、ブラックマン、矩形(窓かけなし)です。
F0(ピッチ) F0曲線の色 F0の色を指定します。
" 抽出アルゴリズム F0の抽出方法を選びます。デフォルトはDIO+StoneMaskです。
- DIO+StoneMask
- SPTK-SWIPE
- pYIN
- ESPS
- AMDF
" F0抽出間隔 何秒ごとにF0を計算するかを指定します。
" 窓長 F0を求める際に現在位置を中心として何秒の範囲から計算するかを指定します。
" 表示単位 F0表示の縦軸の単位をセミトーン(ピアノロール)、Hzから選びます。デフォルトはセミトーンです。
" 各音の線を描画する 各音高に水平線を描きます。
その他 終了時に現在の設定を自動保存する チェックを入れるとソフト終了時に設定内容をutawaview-init.tclに保存します。そして次回起動時に同ファイルを自動読み込みします。
" UTAU: UTAU.exeのファイルパスを指定します。この設定内容はUTAU呼び出しボタン( )を左クリックしたときに利用されます。
" 外部エディタ: SoundEngineやAudacityなどの波形エディタのファイルパスを指定します。この設定内容はUTAU呼び出しボタン( )を右クリックしたときに利用されます。

utawaview-setting.ini について

utawaviewを一度起動して終了させた以降、 utawaview-setting.ini には以下の設定パラメータが保持されるようになります。 通常このファイルを直接編集する必要はありません。

項目名 内容
utauExe UTAU.exeのファイルパス
inWav 監視対象のwavファイルのファイルパス
reload 監視する間隔(単位は秒)
autoSaveInitFile 値を1にするとソフト終了時に設定内容をファイルutawaview-init.tclに保存し、次回起動時に復元する。
fileHistory? 監視対象ファイルの履歴。"?"には数値が入る。
pDirHistory? 監視対象ファイルのあるフォルダの履歴。"?"には数値が入る。

その他の機能


関連サイト

inserted by FC2 system